こんにちは、おもいびとの“やよい”です。
デザインフェスタvol.53、無事終了致しました!
2日間お越しいただいた方々、ありがとうございました。
初出展で至らぬ点多々あったと思いますが、多様な世界観に触れられ、いろんな方とお話しができて、
とても貴重な時間を過ごさせていただきました。
さて、引き続きうたあわせプロジェクトの各首解説にまいりましょう。
今回はうたあわせのメインビジュアルでもある、第77首です。
第77首 崇徳院(すとくいん)1119‐1164【詞花集】
『瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ』

【歌の解説】
川の流れが速く、急流が岩にせき止められてふたつに分かれても、いずれひとつになるように、今は(あなたと)離れ離れになったとしても、いずれ再びお逢いしたいと思います。
岩に当たってせき止められた川の水がふたつに分かれて流れ落ち、再びひとつにまとまる様子を、離ればなれになった恋人への想いに重ねて詠う激しい一首です。「障害を乗り越えても必ず逢おう」という強い気持ちが込められています。後世には、崇徳院の不遇な生涯とこの歌を結びつけ、強引に譲位させられた無念の想いが込められている、と解釈する研究者もいるそうな。
【作者の解説】
鳥羽天皇の第一皇子で、第75代天皇。鳥羽上皇の死後、後白河天皇との間で、後の天皇にどちらの皇子を立てるかで対立。戦となります(保元の乱)が破れ、讃岐(現在の香川県)に流され、45歳で没しました。在位中に藤原顕輔に『詞花和歌集』を編纂させています。
参考サイト:https://ogurasansou.jp.net/columns/hyakunin/2017/10/17/1359/
この歌から私は、まっすぐで情熱的な作者の「意思」を感じました。
解説を通して、崇徳院の不遇な人生を知ってから改めて読むと、よりいっそう激しさや力強さを感じられる気がします。
歌を読んだとき、ふと「織姫と彦星」が頭に浮かびました。
「一年に一度しか会えない」織姫・彦星と、「離れ離れでもいつか必ず逢おう」と決意する崇徳院。
どこか繋がるような印象を私は受けました。皆さんはどうでしょうか?
そこから、宇宙に広がる天の川を挟んだ恋人をイメージし、今回のメインビジュアルイラストになっています。二人を隔てるものがあっても、愛し合うまっすぐな眼差しを意識して描きました。
ところで、二人の着けている「ネックレス」と「ピアス」に気づいた方はいらっしゃるでしょうか?
花言葉が「純潔」「威厳」「甘美」である、“白百合”をモチーフにしています。
二人にとっての誓いのような、そんな気持ちを表現しました。
※こちらのイラストはクリアファイルとポストカードの2種類のグッズをご用意しています。
デザインで今を変えたい。
Comments