うたあわせプロジェクト Vol.01 第19首 伊勢【新古今集】
- あずき
- 2021年4月16日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年4月27日
こんにちは、【おもいびと】の しわす です。
ついに発表となりました「うたあわせプロジェクト」とデザインフェスタvol.53への出展!
私も今まさに制作を進めております。
今回は第19首 伊勢 【新古今集】 「難波潟 短き葦の ふしの間も 逢ではこの世を 過ぐしてよとか」の 線画完了後からイラスト完成までの動画です。
このうたを現代語訳すると
「難波潟の芦の、節と節との短さのように、ほんの短い間も逢わずに、一生を過ごしてしまえと、あなたは言うのでしょうか。」となります。
「こんなにも恋したっているのに、ほんのわずかばかりの時間も逢ってくれないあなた。このまま人生を逢えないまま、過ごしてしまえとおっしゃるのでしょうか?」
会いたいという大きな想いをまっすぐ言わず主導権を握るような女性の強さを感じられるうただと思いました。
このうたの作者「伊勢」という女性は平成時代の代表的な歌人で、三十六歌仙の一人。
宇多天皇の中宮温子に仕える女房でした。その後、宇多天皇と結ばれさらに天皇の皇子・敦慶親王とも結ばれ、女流歌人の中務(なかつかさ)を生んでいます。恋多き女性として名をはせた魅力的な女性だったようです。
そんな伊勢が読んだ今回の第19首を最初に読んだときは、純粋に会えない寂しさを口にしているように感じました。ですが、相手の男性に対する寂しさでいっぱいだったというよりは、伊勢に女性としての余裕があったとも考えられると思いました。
私が今回のイラストを描く際には、会いたい気持ちが見え隠れするも強く自分を持っている女性を意識して描きました。
今後もこの様に制作過程やその様子を動画や写真を交えて紹介していきます。
NFORCE Inc.
デザインフェスタ53
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